Savage 2

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Sol(太陽)から出現する彼は自身の影に直面する。兄弟に対して武装する彼は己に対しても武装する。

―古写本Solaris

 文明化が起こった古代では、Man(人)だけが世界を統治した。魚、鳥、一切衆生がManを敬った。創造者が科学という贈り物に啓発され、古代文明が成し遂げられないものは何もなかった。ジャングルで奥深くまで不規則に広がった人影のない都市に象徴されている。つる植物が這い、遅い腐敗が広がり、ただ人の生得権だけが遺言のように残されている。

人類は光から落下することを選んだ。少数の存在全てを支配することに満足せず、互いの支配をも求めた。God(神)の意志に反して、彼らは自分たちに親族をつけた。戦争たるものは一度も起こらなかったが、至る所に苦しみがあった。親族だけでなく、創造者、太陽への服従をも忘れるほどだった。堂々と善意をあざけることをうたう誤った偶像を崇拝し、それらを神と仰いだ。その偶像が地球に降り、世界の主要都市で、親族一帯に炎が広がった。Solの子どもの3分の1の命が全て灰となった。荒れ狂う風が地球をむち打ち、憎悪を背負った亡き魂をのせて、汚れ痛みきった灰を運んでいた。灰には全ての疫病が含まれており、その灰が降ったところには、おそらくどんな生命も宿ることはなかっただろう。男女は家から逃れた。残った都市に人影はなかった。しかし、戦争は終わらなかった。死が次々と死をよんだ。地球を苦しめるManによる悪弊がバラバラに引き裂かれるまで、罪が罪を生み、殺人はより残虐な殺人を生んだ。隆起、沈下し、川は進路を変えた。川は瞬く間に新天地に流れ込んだ。世界中で地を揺るがす大きな破裂が起きた。暗闇で振動する残存はHell(地獄)への入り口だった。

その後、地獄が出現した。獲物を前に尻込みし旋回するハゲタカのように、悪霊は力を行使するのを待つだろうか。創造のまさしくその境界で聞こえる呼び出しに答えるだろうか。一斉に叫ばれる何百万という不協和音に呼び出されただろうか。さもなければ、地球に落ちた多くの犠牲者が、苦しめられた殺人者たちへの怒りの魂を吐き出したのだろうか。

結局、そんな質問も答えもどうでもよかった。人類がどこへ隠れようと、どれほどの暗闇の中、隔離された森の中、高い山にいようと、Hellのハンターは見つけるのだった。悪夢がそうであるように、悪霊は様々に形を変え、独特だが、どれも等しく恐ろしい様相を呈していた。

殺されたものは、捕らえ、引きずり戻されたものより哀れだった。死後は歓迎されるものの、哀れなほど苦しめられ、まるでおもちゃのようだった。

竦んだ人々は死んだ。逃れた人々、戦った人々、悪霊に祈った人々、彼らもみな死んだ。世界中で、空っぽになった床は人の血液が流れる溝となり、ただっ広い平野は犠牲者の祭壇となった。母は長い夜を泣き叫び、子どもたちは涙した。人の心は次第に衰えていった。

悪霊は、獲物が無くなってきたとき、ぼろぼろになった人類の断片が散って糸になった時にのみ、白骨と不気味な沈黙を後に残し、Hellの穴から這い戻ってくるのだった。ついに、それらは完全に消えた。時の経過を刻んだ傷跡だらけの地球だけが残った。

狂乱は終わった。しかし、Manは止まない暗闇におとされた。Manがかつて支配していた生物は減少し以前の栄光は陰のように薄くなっていった。この状況で、人は長い間耐えていた。

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